ー復刻版ー

                                        平成17年06月17日(金)



◆大きな相場を張れるのは人生で3度

 基本的に一度上げ相場に入るとある一定期間の上げ相場が続くため、初動で買った株は5年6年、長い相場によっては10年以上持ち続けて大きな効果が生まれる場合があります。米国のように16年も上げ続けている展開もあり、大切なのは上げ相場であり初期に出来るだけ多くの株を買い,大天井をうち、下降トレンドに入ったら、出来るだけ持ち銘柄を早く利食いすることが重要になります。

 幸い、バブル崩壊相場は10年という長期の下降トレンドを演じさせ、ダウは3分の1まで長期で下落して、これから3年から4年でバブル頂点相場を目指し、さらに10年波動ではダウ7万円を目指す上げ相場が来ると見られています。まさに相場は今始まったばかりであり、この時期に最大限の仕込みをすることで資産を増やすという行動が出来るのです。この時期に株投資が出来ることは、最大のチャンスを掴むということであります。

 相場を張れるのは人生3度です。特に資産を大きくする相場のことです。それは人生の中で25歳くらいまでは株とは縁がなく、かつ資金面でもなかなか株式をする余裕などない年齢です。その25歳を過ぎて、人生80年と計算しても残りの人生55年間です。儲け相場の大きな波は3度くらいしかないのです。現在投資できない層である20歳以下の人は、現在の相場には参加できませんので、次の相場が来るのは20年後を過ぎると思います。

 相場は安値を買って高値を売る。つまり底値にある期間に買いをいれて、天井圏と思われるところから今度は利食いに入るわけです。それは目先の短期銘柄ではなく、長期で資産を大きくする銘柄の場合です。それが3年、5年、7年、10年という期間の中で大きく育つと、分割、配当などで実際の価格以上の大きな資産を作ることになります。その場合には、間違っても、上がった天井の時には買わないということです。また、天井の時期は誰にも分かりませんので、実際には天井前、あるいは天井後に利食いすることになります。

 株式は長期であればあるほど、リスクが少なくなることは証明されています。したがって、現在投資できる方は、出来るだけこの時期に成長性のある銘柄をしっかり買うことです。底値圏にある銘柄を出来るだけ多く買っておくべきです。そして、高くなったら買わないことです。その意味では、買い場は10年の長期トレンドでも、ほんの2、3年しかないということもお分かりいただけると思います。

 そう考えていくと、上げ相場の期間と、下げ相場の期間、その平均が7年という期間とすると、14年が食われ、実際に買い場の安値の位置を考えていくと、55年の投資人生の中で買い場は驚くほど少ないのです。そのチャンスは3度しかないのです。歴史が証明するように、相場をやり続けて大成功したという人は極端に少なく、殆どの場合には時代の中で大儲けして株から去った人が英雄となって後世に資産を残したのです。相場とは時を買うことと同じです。今の大切な時期にしっかりと投資することが重要です。

 本格的な株価動向を考えると、まともな優良株が上がるのは来年後半からになると思われます。特に外人買いが入らないと優良株、特に国際的な銘柄、ハイテク株は買われないからです。そのためには、米国の軟着陸が見えて、その上で日本の景気動向がはっきりするのは、来年の後半から2年先となるでしょう。したがって、日本株がもっとも盛り上がるのは2002年から2005年であり、いざ上げに入ると、途端にダウは1万円高するでしょうから、やはり、2002年はダウ3万円という狙いも生れることになると思います。来年は、その前哨戦ですが、米国資金がまだ波乱ですので、今年と同じ展開があり、割切った動きはすでに始まっているように、来年3月までは中低位株狙いの展開になると思います。

 人生大きな相場を張れるのは3度、まさにその通りであり、特に、これからの5年から7年は、最後の大相場がやってくるかも知れません。86年から91年の相場はバブル相場であり、不動産が3倍になったら、ダウが3倍になったという相場であり、実態経済面では殆どがバブルでした。今回の相場はバブル相場とは形が違います。米国株が16年間上げ続けても、現在米国の土地は日本の評価より安いのです。つまり、日本では、土地価格はこれから上がるという方向ではなく、安定供給時代になると思われます。そのため、土地の価値が高くなり、物が上がるという経済にはなりません。そのため、土地成金から、今後は、株式成金の時代が生まれる。株式に集中した動きが起り、個人の株式保有率6%が20%にこれから5年でなるという新時代です。

 しかも、401Kが導入されます。これは、制度的には国民に望まれる制度であり、政府筋の反対がありません。米国の今日の株式の発展は401Kによるところも大きいのですが、日本はいよいよこれからこの制度を導入していきます。その効果も2002年からですが、その前倒し効果は来年の後半から起ると思います。ただし、だから来年の前半が悪いのかというと、そうではないのです。まともな株が上がるより、個別の材料株が上がった方が儲かる場合が多いからです。その点では、来年は前半は材料株が得意の方、短期銘柄を中心に運用する人にとっては、よい展開となり、ディトレーダー的な運用も出来ると思います。その展開を理解しながら、これから人生の中でもっともチャンスが生れる低金利からの金融相場に向かった展開を十分楽しんで欲しいと思います。



 今年の大暴落相場みていると、すでにダウはバブルの高値から4分の1の水準まできていて、その上で97年に心配されていたダウ1万円割れが現実となったとき、始めて株価は調整の最終局面に入ってくるのだと思います。すると、大きな相場を張れるのは人生で3度と書きましたが、成人になり資金が出来て相場を張るという段取りでは、普通には30年から40年が相場との付き合いです。その中で、17年かけて元値になった株価ですので、まさにここでは人生最大の勝負どころであり、これからの1年は最大のチャンスとなるでしょう。すると、どこで買うかという問題については、やはり底値確認がされてからということになります。それは底値を掴もうとしてここが底値であるとみれば、その底値からさらに下げることが殆どであるからであり、ダウがさらに下げて2度、3度と買っている余裕のない方は、やはり底値をついた感触からチャート上では15%上げたところと、また政策的に底値がつくような状況が見えてからでも遅くないと思います。

 あとは日柄と、値幅ですが、ここまで調整されてしまった相場では、やはり現実的に日本経済がすぐに復活するということではなく、2年かけて構造改革がどこまで進むか、また、不良債権処理がどこまでいくのか、それを見定める必要があります。特にこれは97年までに終えておかなければならないことだったのを今になってやっていくという展開では後手の後手ですが、それでもようやくその方向に向かったことは評価でき、ようやく日本はドン底であると同時に、株価がこれから2年、3年かけて起こる内容を織り込んだときに日本株の復活は起こってきます。そのためには、やはり期間は必要でしょうし、まだ値幅については調整する可能性が強く、ダウの下値は9000円とも、また世界恐慌を当てはめた6000円とも、またドイツ証券の武者氏が言う5000円とも言われていますが、それでも、下値確認さえすればあとは反発するだけですので、これから1年で近年にない底値となる可能性が高まります。

 さらに、株式支援としては税制や規制緩和など国の財政に影響が少ないところの改革が起こると、意外に下値は決まってくるものです。結局、12年も先延ばしてで景気がよくならず借金ばかりしてきた日本ですが、ここでようやくこの動きに歯止めが起こり、そして株価がそのショックを織り込んで、その上で株式を買いやすくするような緩和が生まれるとすぐに日本株は下値確認となりますので、その内容と、そして、ムード、さらに実際の株価動向と商い、これに注目したいところです。残念ながらいつの場合にも追証で泣けさせられ、さらにどうなるか分からない不安が台頭して一般の方が投げて大量に売りパニックになる、それから底が決まるものです。そして、何よりも、底値とみれば外国証券が静かに買いをスタートさせてきますので、まずは外人動向と、全体的な下値動向をみていく必要があると思います。その点ではまったくの下値を買おうと思わず、下値確認が出来たところで買い向かってもよいと思います。この相場はそんなに簡単に切り返すほどやさしいものではなく、じっくり見てからそして内容を確かめてからでも遅くないと思われます。

 特に12年の調整と、株価面では17年前の株価ですので、これは大バーゲンセールですが、その中で何を買っていくか、今週からカブーフレンズでは『未来成長株の世界』というコンテンツの中でこれからの見込み度の高い株を10本絞込み、その上で銘柄を具体的に伝えていきます。興味ある方はぜひご購読ください。株価は下げれば必ず上がる時期がきます。日本は景気低迷から苦しんでいるものの、駄目なもの消えていき、そしてこれからもしっかりと成長するものは残っていきます。その中で銘柄は淘汰して、新しい動きに入ってくることは現実です。世の中でどうなっても終わらないものの押し目もこれから狙いになってくるでしょうし、また、自分の資産に合わせて銘柄のバランスを考えて仕込みをする重要な時期となるでしょう。人生に3度仕込み場があるとすれば、これから重要な1度の仕込み場になると思われます。目先を追いかける遊び金と、資産を殖やす元金との見分けをはっきりした上で、これから人生をかけた持つ銘柄を探してください。